英語教育について
Q イマージョン教育とはどのようなものですか?
A「英語を学ぶこと」が目的ではなく、「英語を使って他教科を学んでいく」教育です。
イマージョン(immersion)とは「浸す、漬ける」という意味。イマージョン教育は子どもたちを「英語漬け」にすることで自然に英語を身につけていくバイリンガル教育の1つです。もともとは、英語とフランス語の2つの文化をもつカナダで1965年に始まりました。従来の第二言語としてのフランス語教育では、子どもたちが使えるフランス語を習得できなかったことから始められ、現在はカナダ全土のみならず、欧米はもちろん世界各地に広まっています。
イマージョン教育では、未習得の言語(英語)を「教科」として学ぶのではなく、未習得の言語(英語)を「手段」としながら算数や理科などの教科を学んでいきます。つまり、英語を学ぶことが目的なのではなく、英語を使って他教科を学びながらさまざまな知識や概念を習得していくのです。実際の授業のなかで生きた英語を使っていくことで、子どもたちは自然と英語に馴染み、英語も身につけていくことができます。
Q 日本語や教科学習の定着に影響はありませんか?
A 2つの言語にしっかりと触れることは、お互いの言語習得の助けになります。
同時に2つの言語にしっかりと触れていくことは、お互いの言語の習得を助けると言われています。海外や日本の先進のイマージョン・スクールでは母語の力は同等以上という結果や、2つの言語で一定以上の語学力を獲得すると、より高い認知力を身につけることができるという研究成果もあります。
本校では、小学1年生からスタートすると英語に触れる時間は6年間で4000時間ほどになりますが、家庭の中はもちろん学校から外に出れば圧倒的な日本語の世界になりますから、日本語の習得に問題がでることはありません。
Q サミットアカデミーでは、どの科目で英語による授業を行うのですか?
A 小学1年生は算数・生活・体育など、全体の6割が英語を使った授業です。
エレメンタリースクール長野の1年生とエレメンタリースクール佐久の1・2年生は、「算数・生活(3年次からは理科)・図工・体育・総合・英語」がインターナショナルティーチャーによる英語での授業となり、「国語・社会(3年次から)・道徳・音楽・家庭(5年次から)・特別活動」は日本人教諭による日本語での授業になります。全授業のうちの6割程度が英語での授業になります。
エレメンタリースクール佐久に編入学する3年生~6年生については、英語イマージョンでの授業は「図工・体育・総合」の3科目とするデュアル・ランゲージ・プログラム(Dual Language Program)とし、全体の3分の1程度が英語による授業になります。
また、セカンダリースクール長野では、可能な教科ではインターナショナルティーチャーがティームティーチングの形で授業に参加するほか、週4日は7時間目に英語で探究活動を行うサミットステージ(Summit Stage)の時間を設けています。各教科の学習は、無理なく日本語で行いながら、英語に触れ、英語を使う時間も十分に確保し、英語のシャワーを浴びられる環境を用意しています。
Q 英語についていけない児童が出ませんか?
A 授業は15人程度の少人数で行い、きめ細かな対応をしていきます。
小学1年生のクラスは30人ですが、授業は2グループに分けて15人程度の少人数で行い、一人ひとりの児童に細やかな配慮ができるようにしていきます。
例えば、小学1年生のある一日の授業は次のような感じです。
時 限 | Aグループの15人 | Bグループの15人 |
1時間目 | 日本人の先生の「国語」 | インターナショナルスタッフ(外国人の先生)の「算数」 |
2時間目 | インターナショナルスタッフの「算数」 | 日本人の先生の「国語」 |
3時間目 | クラス全員で「体育」 インターナショナルスタッフが中心に日本人の先生も参加 | |
4時間目 | インターナショナルスタッフの「図工」 | 日本人の先生の「道徳」 |
5時間目 | 日本人の先生の「道徳」 | インターナショナルスタッフの「図工」 |
Q 英語ができないと入学できませんか?
A 小学1年生では、英語が初めての皆さんも大歓迎です。
本校での学びを通して英語を使えるようになることが、本校がめざすことの一つです。ですから、小学1年生になる皆さんに入学前の段階での英語力は求めていません。1年生の授業では、皆さんが英語に初めて触れるという前提で授業を始めていきます。また、本校では1年生から教科としての「英語」の時間もありますし、毎朝、ホームルームに始まって英語を学習する時間が25分間あり、英語そのものも身につけられるように工夫をしています。子どもたちは初めての英語で最初はとまどうでしょうが、しばらく経つと対応できるようになります。また、入学前に英語に触れてきた皆さんも、英語を使ってさまざまな教科の学習をしていくのですから、決して後戻りをすることにはなりません。
エレメンタリースクール佐久への編入学となる新4年生~6年生、またセカンダリースクール長野への入学をめざす皆さんは、公立の小学校で通常の英語学習を行ってきたという前提で本校での学習が始まりますので、現在の小学校での英語の授業でしっかりと勉強していきましょう。入学試験では、それぞれ面接で英語の素養を見る内容を含みますが、英語ができないと入学できないということはありません。